ある有名な一流大学の獣医学部の学生さんだったんですけど、まあ取り敢えずA君としましょう。その彼、A君の相談に乗った事があったんです。

A君が言うには、「現在、都内にある、とある猛禽類専門のカフェに勤めている」と。 獣医学部卒ですし興味を持ったんでしょうね。ところが話を聞いてみると、驚く事に1日の就業時間が16時間、寝る時間も取る事が出来ない。それは労基法違反だなぁと思いながら聞いていると、そこで貰っていた給料が月々6万円だけだという事が判明したんです。4ヶ月も経ってこれはおかしいと思い、初めて相談に来たんです。

最初、私が「労働基準監督署行きましたか?」と聞くと返って来た返事が「労働基準監督署って何ですか?」ですよ。いわゆる、有名な4年制大学を出てても労働法の事は全く何にも知らない、そこに社会教育の問題点が隠されていると思う訳です。

 

また、別の事案ですが高校を卒業してとある企業に就職した子がいました。

ところが日常的に上司にガーッと怒ら続けて、堪りかねて病院に行くとうつ病と診断されました。上司と会社を訴えたいんですけど、真っ白になってしまい上司に何を言われたかもよく憶えていない、と相談に来られたケースもありました。

 

私としては、相談場所としてすぐに行けるところがあるという事を社会人も含めて、是非とも認識してもらいたい。そういった、身近で相談に乗ってもらえる場所が本来、労働組合なんだという事をもう一度再確認してもらいたいと思う訳です。訳がわからないんだったら分からなくても良いと思うんです。労働者の権利を知らなくても、(労働組合って存在ぐらいは知ってるとは思いますが)組合員になっておけば安全なんだぞって事をまず前提に考えて就労して貰いたいんです。いろんな社会の問題や悩みを解決し、また、生き抜く力を身につける場所、それこそが労働組合の本来あるべき姿だと私は思うんです。大学も含めて学校は労働保険や社会保険の仕組みを教えてくれる訳じゃ無いんです。だから、学校を卒業しても労働保険や社会保険の事を全く知らない訳です。ハローワークの事も教えてくれない、労働基準監督署の事も教えてくれない。結局、社会に出て必要な事は何にも教えてはくれないんです。そこで、いきなり知らない世界に放り出されて。そりゃ問題を抱えますよ。それが大体就職して1年目までに起こる事です。

働くって事、就労するって事に対しての知識や認識は、年数を重ねれば獲得するものではあるとは思います。ただ、しっかりとした労働組合というものに加入すれば、もっともっと早くに習得することができる、もっともっと安全に習得できるってことを学生の時から知ってもらいたいですね。私はそういった教育をしっかり行なっている労働組合は、社会活動に大きな役割があると大いに期待しています。ユニオンフォース・ジャパンはそういう教育を含めてやってくれる訳でしょ?だから、新卒者は絶対にこの組合じゃなきゃダメってことですよね。だから学校を卒業したらユニオンフォース・ジャパンに入りましょう。だから、まず各大学にアプローチする事が必要なんです。ユニオンフォース・ジャパンは教育をメインに置いてますよね。あなた方組合はそういった存在にならなきゃ駄目なんです。

 

東京都社会保険労務士会理事 河野 直次

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